はじめに
このページは、「宇都宮大学生物研究会」というサークルの中で行われている「カゲロウ類の生態に関する調査報告」が主なテーマです。ホームページのタイトルとなっている「Benthos(ベントス)」とは「底生生物」という意味で、カゲロウの幼虫やヤゴ(トンボの幼虫)、貝などがこれに含まれます。
ところで皆さんはカゲロウという昆虫を御存知でしょうか?カゲロウは蜉蝣目(カゲロウ目)に属し、昔から物語や伝説の中で、はかないもののたとえとしてしばしば用いられています。その理由は、カゲロウの成虫の生存期間が極めて短い(数日から1週間)からであると考えられます。
また、蜉蝣目(カゲロウ目)だけに見られる特徴として、成虫期と幼虫期との間に亜成虫という時期があることが挙げられます。亜成虫の姿は成虫の姿に近いのですが、性的に成熟しておらず、翅(はね)は柔らかく黒くくすんでいます。カゲロウは5分から長くて数日の間この状態で過ごすのです。
このように珍しい特徴があるにもかかわらず、研究があまり進んでいないカゲロウの生態について興味を抱き、理解を深めるために、栃木県を流れる鬼怒川において調査を行いました。
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